お金の教育

【教育投資の経済学】感想・レビュー


はじめまして、はるパパです。

さて本日は、
コチラの本をご紹介します。

教育投資の経済学

教育は最大の投資である。
皆さんご存じでしょうか?

子どもに教育費をかけるほど、
将来のリターンが大きいことです。

たとえば、
富裕層は塾代や私立の学費を惜しまず、
教育費を払います。

教育費をかけた以上のリターン、
つまり収入が得られると考えています。

なぜ教育費をかけた以上に、
将来収入が得られるのか?

日本が学歴社会だからです。

たとえば、
大企業に入社して高収入を得るには、
学歴フィルターを超える必要があります。

つまり、
高学歴でないと大企業に入社できず、
高収入を得られないのです。

日本の大企業は、
新卒一括採用を実施しています。

応募者数が殺到する中で、
1人1人を選別する時間はありません。

しかも、
中途と違って新卒にスキルはなく、
ポテンシャルだけで採用するのが現実。

では何でポテンシャルを選別するか?
まずは学歴なのが実態なのです。

この現実を富裕層は知るからこそ、
子どもの教育費をかけて高学歴を狙う。

この現実を知らずに教育費をかけないと、
子どもは将来貧困になるかもしれません。

それでは困りますよね。

では、
どうすればよいでしょうか?

子どもに教育費をかけてでも、
高学歴を狙う方がいいです。

でも、
本当にそうしないとダメなのか?

このような疑問をお持ちの方に、
オススメなのが本書です。

教育投資の経済学

教育は最大の投資である。
本書を読むとよくわかります。

大卒はここまで生涯賃金が高いのか。
富裕層はここまで教育費をかけるのか。
奨学金をここまで借りて進学するのか。

さまざまな現実が、
データとともに紹介されています。

子どもの教育費は絶対にかけた方がいい。
本書を読めばそう思わざるを得ない。

もし、
子どもが一芸に秀でているなら、
その分野で大金を稼ぐ可能性はある。

たとえば、
プロスポーツ選手ですね。

しかし、
成功確率はけっして高くないし、
失敗した場合の替えがきかない。

高収入の観点では、
あまり再現性のない稼ぎ方なのです。

その一方、
大卒の学歴ならば再現性は高いです。

単純に考えて、
プロスポーツ選手より、
大卒の方が圧倒的に多いですよね。

高学歴になると少しハードルは高いけど、
大卒だけならそこまで難しくない、

少なくとも高卒より稼げるので、
大卒は絶対に狙うべきでしょうね。

親が教育費をかけずに高卒となる場合、
子どもの人生は大きく変わります。

大卒より収入が少ないため、
教育資金/住宅資金に大きな差が出ます。

結婚自体が難しくなったり、
子が生まれても教育費をかけられない。

貧しさが次世代に引き継がれる。
まさに経済格差が教育格差を生むのです。

自分の子孫に、
こんな思いをさせたくないですよね。

日本の現実を知り、
将来子どもが豊かに暮らせるよう、
ぜひ本書を読み教育費をかけてほしい。

それでは本書の感想・レビュー、
ブログで紹介します。

皆様の参考になれば幸いです。

第1章:教育への投資のリターン

第1章で参考になると思った箇所、
コチラです。

P.17

・大学進学の便益

<生涯賃金(平均)>
・大卒:男性=約2.9億円、女性=約2.4億円
・高卒:男性=約2.6億円、女性=約1.9億円

P.19

・大学進学のコスト

<4年間の授業料(平均)>
・国立:約212万円
・私立:約372万円

大卒vs高卒で生涯賃金を比較すると、
男性で約3千万、女性で約5千万差です。

4年間の大学授業料を差し引いても、
大卒の方が稼げますよね。

ちなみに、
高卒の場合は18歳~22歳の4年間、
平均で約800万円の収入のようです。

これを加味しても、
やはり大卒の方が稼げますよね。

高卒時点で就職する事情がなければ、
私は大卒をオススメします。

3千万円~5千万円の差は、
人生の3大支出に大きく影響します。

人生の3大支出とは、
教育資金・住宅資金・老後資金です。

質の高い教育を受けさせられる。
住宅購入の選択肢が広がる。
悠々自適な老後を過ごせる。

子どもの将来を考えれば、
大学進学させた方がいいですね。

第2章:スキル形成のための学校と家庭の役割

第2章で参考になると思った箇所、
コチラです。

P.64

・所得の高い世帯ほど教育費支出は多い

<子どもの学習費調査(2021年度、公立小学生)>
・年収400万未満 :学習費総額=23.1万円
・年収1200万以上:学習費総額=59.6万円

<全国学力・学習状況調査>
・世帯収入が高いほど正答率で見る学力は高い傾向にある

学習総額費の差を生むのは、
世帯の年収差です。

では、
世帯の年収差はどこにあるのか?

個人的に思うのは、
片働きの超エリートか、
共働きのパワーカップルですね。

私の子ども、
都内の公立小学校に通っています。

同級生の親の仕事を聞きましたが、
とんでもない超エリートがいます。

一番驚いたのは官公庁、
いわゆるキャリア組ですね。

その子どもがウチと同級生なのか、
と驚くばかり。

キャリア組なので、
もちろん親御さんは高学歴でしょう。

そして、
その子どもは塾に通っています。

遺伝子も抜群なうえに、
塾の勉強でさらに学力が上がる。

いずれは高学歴になるでしょう。
まさに経済格差が教育格差を生む。

私は超エリートじゃないけど、
共働きでカバーしてる感じですね。

経済格差が教育格差を生み、
次世代に引き継がれてますます格差拡大。

そう考えると、
教育投資は将来のリターンが大きい。

子孫が経済格差に悩まず過ごせるよう、
教育費を今かけるのは仕方ないですね。

第3章:学校の仕組みを経済学で考える

第3章で参考になると思った箇所、
コチラです。

P.114

・ピア効果

<ピア効果とは>
・集団の中で、周りが個人に与える影響
・学校の場合、ピア効果=クラスメートの特徴と行動の結果の影響
・学校の場合、自分の相対的な順位が重要である

本書のP.116に、
わかりやすい例が書かれています。

たとえば、
優秀なクラスメートが多い学校に、
入学したとします。

優秀なクラスメートの影響で、
勉強を熱心にするかもしれません。

しかし、
優秀なクラスメートの影響で、
自信を失い勉強しない可能性もある。

自分の相対的な順位が、
程よい学校に進学がよいですね。

無理して超進学校に進学より
1つ下の進学校に進学するイメージ。

超進学校で神経をすり減らし、
脱落してしまったら困りますよね。

脱落してしまったら、
現在および将来の経済的損失も大きい。

子どもの学力を見極め、
子どもの相対的な順位を把握し、
進学先を選ぶと良いです。

第4章:様々な教育政策の評価

第4章で参考になると思った箇所、
コチラです。

P.186

・奨学金に関する統計

<日本学生支援機構の奨学金(貸与型)>
・2004年:無利子=31万人、有利子=53万人
・2013年:無利子=43万人、有利子=102万人

<令和元年度 奨学金の変換者に関する属性調査結果>
・2019年度時点での返還対象者:443万人
・1日以上の延滞者:32.7万人
・3か月以上の延滞者:15.2万人

<延滞>
・特徴:非正規雇用もしくは無職の割合が高い
・理由:低所得

子どもの将来を考えれば、
大学進学した方がいいと思います。

では、
奨学金を借りてでも、
大学進学すべきでしょうか?

第1章の資料を見ると、
4年間の授業料を借りても、
大卒後の収入増で取り返せます。

P.17

・大学進学の便益

<生涯賃金(平均)>
・大卒:男性=約2.9億円、女性=約2.4億円
・高卒:男性=約2.6億円、女性=約1.9億円

P.19

・大学進学のコスト

<4年間の授業料(平均)>
・国立:約212万円
・私立:約372万円

しかし、
奨学金を安易に頼るのは、
あまりオススメしないですね。

子どもの人生、
変わってしまう可能性があるから。

奨学金の返済に追われ、
結婚をあきらめる若者もいます。

自分の子どもに、
こうなってほしくないですよね。

大学の学費、
親のあなたが用意しましょう。

実は4年間の学費、
全額を親が用意する必要はありません。

18歳まで毎月児童手当がもらえますが、
日経新聞の記事によると約234万円です。

国立なら児童手当だけで十分だし、
私立なら残りの差額を用意すればいい。

子どもの人生を狂わせないよう、
大学費用は計画的に用意しましょう。

P.19

・大学進学のコスト

<4年間の授業料(平均)>
・国立:約212万円
・私立:約372万円

第5章:社会の変化への対応と教育

第5章で参考になると思った箇所、
コチラです。

P.229

・高等教育への進学での男女差

<ジェンダーギャップ指数(教育2022)>
・高校進学率   :男子=98.7%、女子=98.9%
・短大/大学進学率:男子=60.6%、女子=60.1%

<短大/大学の学部別選択(女性の割合)>
・家政:89%
・芸術:67%
・保健:66%
・人文:64%
・教育:58%
・農学:46%
・社会科学:31%
・工学:14%

進学における男女差は、
高校も大学もあまりないようです。

世界では男女差が激しい国もあり、
日本の教育環境は恵まれています。

本書で興味深かったのは、
学部別の男女割合の差です。

この学部の割合差が、
男女の賃金差に影響してるそうです。

現在の労働市場ですと、
理工系や経済学等の給与が高いそうです。

技術進歩やデータサイエンス分野の、
需要が高いことが要因のようです。

これらの学部は男性割合が多く、
男女の賃金差にも影響しているそうです。

いまはAI全盛の時代なので、
AI分野に役立ちそうな知識のある学生、
売り手市場となって給与が高くなる。

大学の学部選択は、
将来に影響するので意外と大事ですね。

まとめ

各章で参考になると思った箇所、
まとめました。

第1章:教育への投資のリターン

P.17

・大学進学の便益

<生涯賃金(平均)>
・大卒:男性=約2.9億円、女性=約2.4億円
・高卒:男性=約2.6億円、女性=約1.9億円

P.19

・大学進学のコスト

<4年間の授業料(平均)>
・国立:約212万円
・私立:約372万円

第2章:スキル形成のための学校と家庭の役割

P.64

・所得の高い世帯ほど教育費支出は多い

<子どもの学習費調査(2021年度、公立小学生)>
・年収400万未満 :学習費総額=23.1万円
・年収1200万以上:学習費総額=59.6万円

<全国学力・学習状況調査>
・世帯収入が高いほど正答率で見る学力は高い傾向にある

第3章:学校の仕組みを経済学で考える

P.114

・ピア効果

<ピア効果とは>
・集団の中で、周りが個人に与える影響
・学校の場合、ピア効果=クラスメートの特徴と行動の結果の影響
・学校の場合、自分の相対的な順位が重要である

第4章:様々な教育政策の評価

P.186

・奨学金に関する統計

<日本学生支援機構の奨学金(貸与型)>
・2004年:無利子=31万人、有利子=53万人
・2013年:無利子=43万人、有利子=102万人

<令和元年度 奨学金の変換者に関する属性調査結果>
・2019年度時点での返還対象者:443万人
・1日以上の延滞者:32.7万人
・3か月以上の延滞者:15.2万人

<延滞>
・特徴:非正規雇用もしくは無職の割合が高い
・理由:低所得

第5章:社会の変化への対応と教育

P.229

・高等教育への進学での男女差

<ジェンダーギャップ指数(教育2022)>
・高校進学率   :男子=98.7%、女子=98.9%
・短大/大学進学率:男子=60.6%、女子=60.1%

<短大/大学の学部別選択(女性の割合)>
・家政:89%
・芸術:67%
・保健:66%
・人文:64%
・教育:58%
・農学:46%
・社会科学:31%
・工学:14%

まとめ

子どもの将来を考えたら、
大学進学させた方がいいですね。

大卒の方が高卒より生涯賃金が高く、
経済的に豊かな生活を送れるから。

経済的に結婚や子育ても視野に入り、
人生の選択肢が広がる。

高収入から子どもの教育費を捻出し、
さらに子孫も豊かな生活を送れる。

教育格差が経済格差を生む。

今後も続くでしょうから、
現実として教育に力を入れた方がいい。

ただし、
子どもの進学で注意すべき点もあります。

まず、
無理に超進学校へ進学させないこと。

超進学校の環境が合わない場合、
ドロップアウトで人生が狂うかも。

子どもの相対的順位を見極め、
下位に位置する学校は避けるべきです。

次に、
奨学金を借りてまで進学させない。

子どもがお金で路頭に迷うかもしれない。

児童手当を将来の教育費として貯蓄し、
不足分は親が工面すべきです。

最後に、
学部選択は慎重に判断すること。

高収入から逆算して学部選択、
一見するとおかしなように思えます。

しかし、
現実を知っておかないと、
就職活動のタイミングで後悔します。

現実を知ったうえで、
自分の希望する学部選択はOKです。

教育投資のリターンは大きい。
本書を読むとよくわかります。

教育格差や経済格差、
昔より拡大してるし今後も拡大する。

格差反対という意見もわかるけど、
おそらく格差はさらに広がる。

それなら現実として受け止め、
乗り越える方法と対策を取るべきです。

教育費をかけて大学進学させるのは、
格差時代の現実的な対応ですね。

本書から一部のデータを引用しました。

他にも興味深いデータ、
本書に数多く掲載されています。

教育格差の現実。
経済格差の現実。

さまざまなデータや検証結果を見たい方、
ぜひ本書をご覧ください。

学歴社会を否定的に捉えるのはいいけど、
現実は学歴社会です。

子どもの将来を考えるなら、
理想より現実に目を向けるべきです。

親が現実から目を背けた結果、
子どもの教育費をかけないとどうなるか?

教育格差や経済格差に飲み込まれ、
子どもは貧困に陥るかもしれない。

それでは困りますよね。

子どもの将来を豊かにしたい方、
いますぐ本書をお読みください。

教育格差や経済格差の現実から、
子どもの将来を考えてあげてください。

子どもに大学進学までさせたら、
親としてできる選択肢は十分与えてます。

そこから先は子どもの選択次第ですが、
いつか子どもは親に感謝するでしょう。

大学に進学させてもらえたから、
自分の人生の選択肢が広がったと。

子どもが明るい人生を送れるよう、
教育の重要性を本書で学びましょう。

本書のお値段は1,320円、
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教育投資の経済学

お問い合わせ|子供へのお金の教育 (children-money-education.com)

この記事を書いたのは・・・

はるパパ

  • 小学3年生のパパ
  • 子どもの教育(世界一厳しいパパ塾?)、ブロガー、投資家
  • 投資の悪いイメージを払拭したい(難しい、怪しい、損する)
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