(2024/5/11更新)
はじめまして、はるパパです。
さて本日は、
コチラの本をご紹介します。
ハマスがイスラエルを攻撃し、
イスラエルはガザ地区に地上侵攻。
このニュースを見て、
あなたはどう思いましたか?
「ハマスが攻撃したのが悪い」
「イスラエルが反撃するのも仕方ない」
こんな風に思う方、
いらっしゃるのではないでしょうか?
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2023/11/levi-meir-clancy-10MWI2UAWfg-unsplash-300x200.jpg)
日本で流れるイスラエルのニュース、
いわゆる西側寄りの報道です。
悪のテロ組織ハマスに対し、
正義のイスラエルが反撃する。
しかし、
その見方は間違いです。
ハマスを擁護しませんが、
イスラエルも擁護できないのです。
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2022/04/thomas-park-KYEeuGUkZ54-unsplash-300x200.jpg)
なぜ両者とも擁護できないのか?
イスラエルとハマスの背景には、
パレスチナ問題があります。
パレスチナ問題を生み出したのは、
ユダヤ人でもパレスチナ人でもない。
古くはローマ帝国、
その後は世界各地、
そして決定的なのはイギリスですね。
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2023/11/mauricio-artieda-Tm0urvAW044-unsplash-300x225.jpg)
パレスチナ問題の本質を知るには、
約2000年前の歴史から学ぶ必要がある。
約2000年の歴史を知ると、
パレスチナ問題の困難さがよくわかる。
歴史と宗教の問題が深すぎて、
簡単に解決できる問題ではないのです。
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2021/06/read-5050733_640-200x300.jpg)
では、
約2000年の歴史を、
どのように学べばよいでしょうか?
パレスチナ問題の歴史を学ぶなら、
コチラの本がオススメです。
私も高校の世界史で、
パレスチナ問題は学んだつもりでした。
しかし、
本書を読んでみると、
自分の知識の浅さを改めて知りました。
2000年前から続くパレスチナ問題、
高校の世界史で理解できるハズがない。
しかも、
世界史の教科書に載ってない知識も多い。
あまりに複雑だし、
時には残酷なシーンも書かれている。
とてもじゃないけど、
世界史の教科書に載せられない。
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2023/09/desperate-5011953_640-300x200.jpg)
パレスチナ問題を学んでどうするの?
と思う方もいるでしょう。
歴史を学ぶ意味、
それは過去の失敗を学び、
未来に繰り返さないことだと考えます。
パレスチナ問題、
過去に何度も解決の動きがありました。
しかし何度も失敗し、
ハマスの攻撃につながってしまいました。
双方に言い分があるのはわかるけど、
どこかで止めないといけない。
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2023/09/stop-634941_640-300x200.jpg)
このような紛争、
イスラエル以外にもあります。
ウクライナはすでに戦争が発生し、
台湾も危うい状況です。
将来日本で紛争が発生すれば、
子どもが巻き込まれるかもしれない。
それは絶対、
避けなければならないですよね。
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2023/08/baby-1151351_640-300x225.jpg)
私たち親世代もそうですが、
子どもにも歴史教育は必須です。
過去の歴史を学び、
将来の紛争を防ぐ意味でも。
別に平和主義者のつもりでも、
理想論を唱えるつもりでもない。
単純に紛争が嫌い。
紛争のない世の中で暮らしたいだけ。
キレイゴトなんて聞きたくない、
と言う方はここで離脱してください。
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2023/11/morning-2243465_640-300x200.jpg)
長くなりましたが、
パレスチナ問題について、
ここまで詳しく書かれた本はない。
紛争の一例を学ぶ意味でも、
ぜひ本書で歴史を学びましょう。
それでは本書の感想・レビュー、
ブログで紹介します。
皆様の参考になれば幸いです。
目次
第1部:何が起こっているのか?
第1部で参考になると思った箇所、
コチラです。
第1章:ユダヤ人とイスラエル人
・「聖書のある」始まり
<創世記12章1節>
・あなたは生まれ故郷、父の家を離れて、私が示す地に行きなさい
聖書の一節。
神がアブラハムに告げた内容。
この地はカナンと呼ばれ、
後にイスラエルとして知られる土地。
そしてイスラエルへ住み、
(途中省略)
紀元前1000年頃にユダヤ王国建設。
その後ローマ帝国の属国となり、
紀元前70年頃にユダヤ人は追放される。
ユダヤ人がイスラエルに帰還するのは、
そこから約2000年後の話になります。
第2章:シオニストの思想
・シオニズムとは、イスラエルにユダヤ人の祖国を再建することを目指す思想であり、運動である
ローマ帝国から追放されたユダヤ人、
苦難の歴史を歩みます。
世界各地で迫害され続けたため、
聖書に従いイスラエルに戻るしかない。
そこから生まれたのがシオニズムです。
つまり、
安住の地を望んでいたわけです。
第3章:ちょっと待て、ここには人がいる
・パレスチナには、われわれがパレスチナ人と呼ぶ人びとがすでに住んでいたのだ
・新たにパレスチナにやってきた人びとに祖国を奪われることは、忘れがたい悲劇である
約2000年の間、
イスラエルという国は存在していません。
そこはパレスチナと呼ばれ、
パレスチナ人が住んでいる土地です。
パレスチナ人の宗教はイスラム教です。
そこにユダヤ教のユダヤ人が来たら、
どうなるでしょうか?
土地を巡る争いになるのは、
目に見えてますよね?
これがパレスチナ問題であり、
現在まで続いています。
第4章:イギリス人がやってくる
・イギリスの三枚舌外交
<イギリスの三枚舌外交(概要)>
①1917年:バルフォア宣言
②1915年~1916年:フサイン=マクマホン書簡
③1916年:サイクス=ピコ協定
<イギリスの三枚舌外交(詳細)>
①パレスチナにおけるユダヤ人の民族的郷土の建設を支持する
②アラブの独立をイギリスが支持する
③戦後に中東をイギリスとフランスの支配地域に分割する
当時のパレスチナは、
オスマン帝国の支配下でした。
②パレスチナからアラブ独立、
①パレスチナでユダヤ人の郷土建設、
矛盾してますよね。
さらに、
③英仏で中東を支配するつもりだから、
本当に三枚舌外交は罪深い。
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2023/11/banner-71562_640-300x169.jpg)
そして時は流れ、
1947年の国連総会で、
パレスチナ分割決議が採択されます。
ユダヤとアラブの2つの国家を、
パレスチナに作るという内容。
パレスチナ人からすれば、
納得できないですよね。
イギリスは何もできず撤退。
いまに至るまで責任取ってないですね。
第5章:イスラエルとナクバ
・1948年:イスラエルの独立を宣言→第1次中東戦争
パレスチナ分割決議をきっかけに、
パレスチナ全土で紛争が発生します。
そんな最中、
イスラエルの独立宣言が行われます。
パレスチナ人は当然反発し、
第1次中東戦争が始まります。
紆余曲折を経て勝利したイスラエルが、
分割決議よりも多くの領土を支配します。
パレスチナ人は土地を追われる形に。
これがパレスチナ難民です。
第6章:追い出された人びと
・新生イスラエルから逃亡した、あるいは追放された70万人のパレスチナ人はどうなたか?
近隣諸国に亡命したのですが、
難民キャンプに収容されました。
難民キャンプなので、
暮らしぶりは良くないです。
パレスチナ難民問題、
いまだに解決していません。
ユダヤ人とパレスチナ人が共存する未来、
正直見えないですね。
第7章:1950年代
・スエズ危機(第2次中東戦争)
1952年にエジプト革命が発生し、
ナセル大統領が誕生します。
ナセルがソ連と接近したことから、
英米はアスワンハイダムの出資を止める。
ナセルは報復として、
英仏が運営するスエズ運河を国有します。
また海上封鎖を実施し、
イスラエル船の動きを封じます。
そこで英仏イスラエルが組み、
シナイ半島に侵攻します。
これが第2次中東戦争です。
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2023/11/birmingham-museums-trust-5EUh-tq31eA-unsplash-300x171.jpg)
アメリカからの強い要請により、
イスラエルはシナイ半島から撤退。
しかし、
10数年後にまた戦争が起こるのです。
第8章:ビッグバン
・爆発(ひっくり返った世界、第3次中東戦争)
1967年にイスラエル空軍が、
エジプト・ヨルダン・シリア空軍基地に、
先制攻撃を仕掛けます。
制空権を握った後に地上侵攻し、
わずか6日で完勝します。
これが第3次中東戦争です。
イスラエルは一気に領土を拡大します。
第9章:激動
・エジプトのサダトの台頭とヨム・キプール戦争(第4次中東戦争)
エジプトでナセルの後を継いだのは、
サダト大統領です。
第3次中東戦争で奪われた、
シナイ半島の奪還が目標でした。
1973年にエジプトとシリアは、
シナイ半島とゴラン高原に、
奇襲攻撃を仕掛けます。
その日はヨム・キプール(贖罪の日)、
国全体が休暇日でした。
イスラエルは大打撃を受けましたが、
すぐに反撃して追い払います。
これが第4次中東戦争です。
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2023/11/chuanchai-pundej-0imZsFe41zM-unsplash-300x190.jpg)
その後、
1978年のキャンプ・デービッド合意で、
イスラエルとエジプトは平和条約を締結。
1979年には、
念願のシナイ半島が返還されます。
ここでイスラエルvsアラブ諸国の対立、
いわゆる中東戦争はいったん終了。
しかし、
パレスチナ問題は解決していません。
この先は、
イスラエル内での紛争が続きます。
第10章:振り落とす
・1980年代、イスラエルは占領地の締め付けを強化しはじめた→第1次インティファーダ
占領地とは、
ヨルダン川西岸とガザ地区です。
ユダヤ人入植地が広がり、
パレスチナ人はどんどん追いやられる。
当然パレスチナ人の不満はたまり、
1987年に民衆蜂起が発生します。
これが第1次インティファーダです。
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2023/11/cat-4052454_640-300x174.jpg)
イスラエルは武力行使で、
民衆蜂起に対応します。
民衆蜂起は収まったものの、
パレスチナ人の不満は消えない。
当然ながら、
パレスチナ問題も解決しませんでした。
第11章:イスラエルはラビンを待っている
・オスロ合意→ラビン首相暗殺
ユダヤ人入植地の拡大について、
イスラエルは世界中から批判されます。
この時期イスラエルの首相になったのが、
ラビンです。
ラビンはパレスチナの和平を考え、
1993年にPLOとオスロ合意に達します。
PLOとはパレスチナ解放機構、
指導者はアラファト議長です。
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2023/11/shaking-hands-2499629_640-300x158.jpg)
しかし、
双方の過激派は和平に反対します。
ラビンは過激派に暗殺されてしまいます。
歴史にifはないけれど、
和平が進んでいればどうなったか?
もしかしたら、
今日のイスラエルvsハマスはなかった?
第12章:賢明な希望が消えて
・シャロンによる神殿の丘訪問→第2次インティファーダ
神殿の丘は、
イスラム教指導者が管理する場所。
極右のシャロンが2000年に訪問し、
パレスチナ人の怒りが爆発。
これが暴動に発展したのが、
第2次インティファーダです。
これでは和平が遠のきますよね。
第13章:ブルドーザーの最後のサプライズ
・2007年:ハマスがガザ地区の支配権を握った
パレスチナには2大派閥があります。
1つはファタハ、
オスロ合意支持です。
もう1つはハマス、
オスロ合意拒絶です。
2007年のガザ地区選挙により、
ハマスが支配権を握ります。
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2023/11/element5-digital-T9CXBZLUvic-unsplash-300x200.jpg)
イスラエルは分離壁を作り、
陸海空すべてを封鎖します。
ハマスはトンネルを掘り、
ガザ地区に物資を運ぶようになります。
イスラエルとハマスの紛争のニュースで、
もうご存じかもしれませんね。
和平がまったく見えない状態です。
第14章:民主主義の後退
・2009年:ネタニヤフ首相の再登板
いまに至るまで首相を続けているのが、
ネタニヤフです。
欠陥のある民主主義と評価されるほど、
ユダヤ勢力の強化を図ります。
和平は遠のくばかりです。
そして先日、
ハマスがイスラエルにミサイル攻撃。
今後どうなるか?
暗い未来しか見えないですね。
第2部:イスラエルについてこれほど話すのが難しいのはなぜか?
第2部で参考になると思った箇所、
コチラです。
第15章:地図は領土でない
・イスラエルやパレスチナ自治政府による公式の領土地図は、たいがいグリーンラインも、その相手方がその土地に実在する事実も示さず、代わりに不可分の国という夢想を描いている
・全部イスラエル、あるいは全部パレスチナなのだ
ちなみに、
考古学も紛争があるそうです。
ユダヤ人もパレスチナ人も、
この土地と深い結びつきがある。
なのに相手方の結びつきを、
否定するために考古学が利用される。
地図や考古学から思うのは、
和平は遠い夢なのかもしれません。
第16章:イスラエルのアラブ系国民
・公式には平等であるにもかかわらず、多くの面で、彼らは平等ではない
<例>
・別々の社会圏で、別々の学校制度を持ち、しばしば別々の地域とコミュニティで、別々に暮らす
・アラブ系イスラエル人はイスラエル国防軍の兵役につかない
・アラブ系イスラエル人への何気ない差別、侮辱的な待遇、尋問、空港のような場所での拘束
イスラエルの約1/5は、
非ユダヤ系の人種です。
しかし、
イスラエルの実態はユダヤ至上主義、
上記のように不平等です。
アラブ系の不満がたまるのも、
理解できますよね。
和平する気がないように見えます。
第17章:ラブ・ストーリー?
・世界の二大ユダヤ人集団は互いを「保険」と見なしてきた
<二大ユダヤ人集団>
・イスラエルの指導者:イスラエルをアメリカの外交政策の最優先事項としてもらう
・アメリカのユダヤ人コミュニティ:シオニスト事業とイスラエル建国への貢献が、アイデンティティにおける中心的な組織化原理
基本的なアメリカの立ち位置は、
イスラエル寄りですね。
ユダヤ人コミュニティの影響力、
アメリカでかなり強いなと感じます。
ただし、
イスラエルが極端な政策を取ると、
ユダヤ人コミュニティも支持しにくい。
今回のハマス侵攻で注目なのは、
イスラエル地上侵攻をどこまで支援か?
イスラエルが過剰な対応をした場合、
それでも擁護するのか離れるのか?
ラブ・ストーリーにも限界ありますよね。
第18章:入植地
・入植地は占領地にあり、より正確にはC地域にある
ヨルダン川西岸、
国際的にはイスラエルの占領地です。
ヨルダン川西岸は、
A,B,C3つの地域があります。
イスラエルはCのみ入植してますが、
Cは全体の約61%を占めます。
パレスチナ人はA,Bに住んでますが、
バラバラに点在し自由に行き来できない。
これがヨルダン川西岸の実態、
和平できると思えないですよね。
第19章:BDSについて語るときにわれわれが語ること
・BDS運動の文言
<BDSとは>
・B:Boycott(ボイコット)
・D:Divestment(投資撤収)
・S:Sanction(制裁)
<BDS運動の文言>
・アラブ人のすべての土地の占領・植民地化の停止、「壁」の解体
・イスラエルのアラブ系・パレスチナ系国民の完全な平等という基本的権利の承認
・国連総会決議194号が規定する、パレスチナ難民の故郷および所有地への帰還権の尊重、保護、促進
BDS運動の目的、
実は明確ではないそうです。
BDS支援者の大多数の目的は、
ヨルダン川西岸の支配を終わらせること。
しかし、
BDS運動が語るのはイスラエルを、
ユダヤ民族の祖国でない国に変えること。
前者だけでも現実は難しいのに、
後者はさらに非現実的ですよね。
和平へ道はなかなか難しい。
第20章:Aで始まる例の単語
・現状はあまりにひどく、そんなややこしく不完全な比喩を使うまでもありません
<Aで始まる例の単語とは>
・Apartheid(アパルトヘイト)
ヨルダン川西岸における、
パレスチナ人への対応をどう見るか?
入植者専用の道路や、
入植者のみトンネル移動の自由。
入植者はイスラエル法適用だが、
パレスチナ人は軍法適用。
差別がないと言う方が難しい。
和平できる気がしないです。
第21章:Aで始まるもう一つの単語
・イスラエルへの批判が反ユダヤ主義にまで高じたり、反ユダヤ主義の口実にされたりすることもありうる
<Aで始まるもう一つの単語>
・Antisemitic(反ユダヤ主義)
イスラエルの政策に批判
=反ユダヤ主義ではない。
本書にも書かれていますが、
その通りですよね。
でも、
反ユダヤ主義のように言われるのは、
イスラエル政策に問題がありすぎるから。
いままで書いてきた通り、
人種差別的な政策も多い。
和平は見えないですね。
第22章:中心地の赤い雌牛
・アメリカ人のおよそ1/4が福音派キリスト教徒
・そのうち80%が、ユダヤ人のイスラエル帰還と国家建設が「イエス・キリストの帰還が近いことを示す聖書の予言の成就」だと信じているという
聖書の文言を一言一句をそのまま信じる、
これが福音派だそうです。
上記の考え方、
イスラエルにとっては好都合ですよね。
私は無宗教なので理解できませんが、
宗教の恐ろしさを感じます。
和平も何もないですよね。
第23章:希望を持つ理由
・絶望のあまりこの本を部屋の隅に放り投げたくならないように、現在イスラエルに住む一般市民の話をいくつか紹介し、締めくくりとしたい
イスラエルの活動家3名の話が、
本書で紹介されています。
ここまで読んできて、
和平は正直もう無理と思わざるを得ない。
それでもあきらめずに希望を持ち、
活動する人の話です。
少しでも良くなることを、
祈るのみです。
まとめ
各章で参考になると思った箇所、
まとめました。
第1部:何が起こっているのか?
第1章:ユダヤ人とイスラエル人
・「聖書のある」始まり
<創世記12章1節>
・あなたは生まれ故郷、父の家を離れて、私が示す地に行きなさい
第2章:シオニストの思想
・シオニズムとは、イスラエルにユダヤ人の祖国を再建することを目指す思想であり、運動である
第3章:ちょっと待て、ここには人がいる
・パレスチナには、われわれがパレスチナ人と呼ぶ人びとがすでに住んでいたのだ
・新たにパレスチナにやってきた人びとに祖国を奪われることは、忘れがたい悲劇である
第4章:イギリス人がやってくる
・イギリスの三枚舌外交
<イギリスの三枚舌外交(概要)>
①1917年:バルフォア宣言
②1915年~1916年:フサイン=マクマホン書簡
③1916年:サイクス=ピコ協定
<イギリスの三枚舌外交(詳細)>
①パレスチナにおけるユダヤ人の民族的郷土の建設を支持する
②アラブの独立をイギリスが支持する
③戦後に中東をイギリスとフランスの支配地域に分割する
第5章:イスラエルとナクバ
・1948年:イスラエルの独立を宣言→第1次中東戦争
第6章:追い出された人びと
・新生イスラエルから逃亡した、あるいは追放された70万人のパレスチナ人はどうなたか?
第7章:1950年代
・スエズ危機(第2次中東戦争)
第8章:ビッグバン
・爆発(ひっくり返った世界、第3次中東戦争)
第9章:激動
・エジプトのサダトの台頭とヨム・キプール戦争(第4次中東戦争)
第10章:振り落とす
・1980年代、イスラエルは占領地の締め付けを強化しはじめた→第1次インティファーダ
第11章:イスラエルはラビンを待っている
・オスロ合意→ラビン首相暗殺
第12章:賢明な希望が消えて
・シャロンによる神殿の丘訪問→第2次インティファーダ
第13章:ブルドーザーの最後のサプライズ
・2007年:ハマスがガザ地区の支配権を握った
第14章:民主主義の後退
・2009年:ネタニヤフ首相の再登板
第2部:イスラエルについてこれほど話すのが難しいのはなぜか?
第15章:地図は領土でない
・イスラエルやパレスチナ自治政府による公式の領土地図は、たいがいグリーンラインも、その相手方がその土地に実在する事実も示さず、代わりに不可分の国という夢想を描いている
・全部イスラエル、あるいは全部パレスチナなのだ
第16章:イスラエルのアラブ系国民
・公式には平等であるにもかかわらず、多くの面で、彼らは平等ではない
<例>
・別々の社会圏で、別々の学校制度を持ち、しばしば別々の地域とコミュニティで、別々に暮らす
・アラブ系イスラエル人はイスラエル国防軍の兵役につかない
・アラブ系イスラエル人への何気ない差別、侮辱的な待遇、尋問、空港のような場所での拘束
第17章:ラブ・ストーリー?
・世界の二大ユダヤ人集団は互いを「保険」と見なしてきた
<二大ユダヤ人集団>
・イスラエルの指導者:イスラエルをアメリカの外交政策の最優先事項としてもらう
・アメリカのユダヤ人コミュニティ:シオニスト事業とイスラエル建国への貢献が、アイデンティティにおける中心的な組織化原理
第18章:入植地
・入植地は占領地にあり、より正確にはC地域にある
第19章:BDSについて語るときにわれわれが語ること
・BDS運動の文言
<BDSとは>
・B:Boycott(ボイコット)
・D:Divestment(投資撤収)
・S:Sanction(制裁)
<BDS運動の文言>
・アラブ人のすべての土地の占領・植民地化の停止、「壁」の解体
・イスラエルのアラブ系・パレスチナ系国民の完全な平等という基本的権利の承認
・国連総会決議194号が規定する、パレスチナ難民の故郷および所有地への帰還権の尊重、保護、促進
第20章:Aで始まる例の単語
・現状はあまりにひどく、そんなややこしく不完全な比喩を使うまでもありません
<Aで始まる例の単語とは>
・Apartheid(アパルトヘイト)
第21章:Aで始まるもう一つの単語
・イスラエルへの批判が反ユダヤ主義にまで高じたり、反ユダヤ主義の口実にされたりすることもありうる
<Aで始まるもう一つの単語>
・Antisemitic(反ユダヤ主義)
第22章:中心地の赤い雌牛
・アメリカ人のおよそ1/4が福音派キリスト教徒
・そのうち80%が、ユダヤ人のイスラエル帰還と国家建設が「イエス・キリストの帰還が近いことを示す聖書の予言の成就」だと信じているという
第23章:希望を持つ理由
・絶望のあまりこの本を部屋の隅に放り投げたくならないように、現在イスラエルに住む一般市民の話をいくつか紹介し、締めくくりとしたい
まとめ
第1部では、
イスラエルの歴史が学べます。
かつてパレスチナの地には、
ユダヤ王国が存在しました。
しかし、
約2000年前にローマの属国になり、
ユダヤ人は世界各地に追放されます。
2000年の時を経て、
ユダヤ人はパレスチナに戻り、
イスラエルを建国します。
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2023/11/taylor-brandon-Y8r0RTNrIWM-unsplash-300x200.jpg)
しかし、
そこにはイスラム教を信仰する、
パレスチナ人が住んでいました。
パレススチナの土地を巡り、
ユダヤvsイスラムの対立が始まりました。
これが今日まで続くパレスチナ問題です。
歴史と宗教があまりに深すぎる問題、
解決の糸口は見えません。
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2023/11/palestine-3152810_640-300x215.jpg)
第2部では、
パレスチナ問題の論点が学べます。
2000年前に追放されたユダヤ人、
世界各地で迫害されました。
2000年後にイスラエルが建国されると、
パレスチナ人が迫害されました。
やられたらやり返す?
歴史は繰り返す?
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2023/10/tatiana-p-TcfPYT3UEKU-unsplash-300x225.jpg)
国連では解決できず、
頼みの綱の米国でも解決できない。
もう解決は不可能ではないか?
と個人的には思ってしまう。
でも、
何とか解決したいと願う人もいる。
パレスチナ問題は本当に難しく、
悩ましい問題です。
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2023/10/woman-2003647_640-1-300x200.jpg)
ハマスがイスラエルを攻撃し、
パレスチナ問題が注目されました。
ユダヤvsハマスの争いとは言え、
西側寄りの報道だとユダヤ=正に見える。
もちろん、
ハマス=正とは思っていません。
しかし本書を読めば、
ユダヤ=正とも思えない。
イスラエルの政策にも非があるし、
ハマスの攻撃も非がある。
何が正しいのかよくわからない。
正しいものがあるのかさえわからない。
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2023/10/guy-2617866_640-300x200.jpg)
では、
解決の糸口は何でしょうか?
おそらく当事者同士の意見を聞いても、
和平にはならない。
過去の出来事を棚上げし、
第3者が仲介するしかない気がします。
ユダヤとパレスチナの2国間共存、
これが一番現実的かなと感じますね。
1つの国でまとまったり、
どちらかを排除するのは非現実的かと。
パレスチナ問題の解決は難しい。
平和的解決を望める状況にない。
![](https://children-money-education.com/wp-content/uploads/2023/10/simran-sood-qL0t5zNGFVQ-unsplash-225x300.jpg)
せめて私が願うのは、
第5次中東戦争に拡大しないことです。
少し無責任に聞こえるかもしれませんが、
これも現実的な話です。
第5次中東戦争になれば、
私たちの生活にも大きな影響が出ます。
たとえば、
原油価格の高騰が考えられますよね。
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さらに恐ろしいのは、
台湾有事を引き起こす可能性があること。
米国目線で見ると、
現在2正面作戦に近い状態です。
2正面とはウクライナ&イスラエル。
コレだけでもかなりキツイ。
もし台湾有事が発生したら、
米国は3正面作戦になります。
3正面すべてを米国は対応できないし、
台湾有事だと日本も対応せざるを得ない。
生活に影響が出るのは、
中東戦争の比ではないと予想します。
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このような悲劇を生まないために、
何が大切でしょうか?
過去の歴史を学び、
悲劇を未然に防ぐことだと思います。
未来の悲劇を防ぐには、
歴史から学ぶしかないのだと。
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パレスチナ問題が注目された今回、
本書で過去の歴史を学びましょう。
過去はどうにもならないけど、
未来はどうすればいいのか?
どこかで線を引くなり棚上げして、
平和な世の中にできないか?
ぜひ本書で過去の歴史を学び、
未来の平和を考えましょう。
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将来子どもが平和な世の中で過ごすか?
将来子どもが戦争に巻き込まれるのか?
すべてはあなたの判断と行動次第です。
歴史を学び、
平和な未来を子どもたちに残しましょう。
本書のお値段は2,860円、
本書はコチラ(↓)から購入できます。
お問い合わせ|子供へのお金の教育 (children-money-education.com)
この記事を書いたのは・・・
はるパパ
- 小学4年生のパパ
- 子どもの教育(世界一厳しいパパ塾?)、ブロガー、投資家
- 投資の悪いイメージを払拭したい(難しい、怪しい、損する)
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