家庭の教育

【イスラエル 人類史上最もやっかいな問題】感想・レビュー


(2024/1/5更新)

はじめまして、はるパパです。

さて本日は、
コチラの本をご紹介します。

イスラエル 人類史上最もやっかいな問題

ハマスがイスラエルを攻撃し、
イスラエルはガザ地区に地上侵攻。

このニュースを見て、
あなたはどう思いましたか?

「ハマスが攻撃したのが悪い」
「イスラエルが反撃するのも仕方ない」

こんな風に思う方、
いらっしゃるのではないでしょうか?

日本で流れるイスラエルのニュース、
いわゆる西側寄りの報道です。

悪のテロ組織ハマスに対し、
正義のイスラエルが反撃する。

しかし、
その見方は間違いです。

ハマスを擁護しませんが、
イスラエルも擁護できないのです。

なぜ両者とも擁護できないのか?

イスラエルとハマスの背景には、
パレスチナ問題があります。

パレスチナ問題を生み出したのは、
ユダヤ人でもパレスチナ人でもない。

古くはローマ帝国、
その後は世界各地、
そして決定的なのはイギリスですね。

パレスチナ問題の本質を知るには、
約2000年前の歴史から学ぶ必要がある。

約2000年の歴史を知ると、
パレスチナ問題の困難さがよくわかる。

歴史と宗教の問題が深すぎて、
簡単に解決できる問題ではないのです。

では、
約2000年の歴史を、
どのように学べばよいでしょうか?

パレスチナ問題の歴史を学ぶなら、
コチラの本がオススメです。

イスラエル 人類史上最もやっかいな問題

私も高校の世界史で、
パレスチナ問題は学んだつもりでした。

しかし、
本書を読んでみると、
自分の知識の浅さを改めて知りました。

2000年前から続くパレスチナ問題、
高校の世界史で理解できるハズがない。

しかも、
世界史の教科書に載ってない知識も多い。

あまりに複雑だし、
時には残酷なシーンも書かれている。

とてもじゃないけど、
世界史の教科書に載せられない。

パレスチナ問題を学んでどうするの?
と思う方もいるでしょう。

歴史を学ぶ意味、
それは過去の失敗を学び、
未来に繰り返さないことだと考えます。

パレスチナ問題、
過去に何度も解決の動きがありました。

しかし何度も失敗し、
ハマスの攻撃につながってしまいました。

双方に言い分があるのはわかるけど、
どこかで止めないといけない。

このような紛争、
イスラエル以外にもあります。

ウクライナはすでに戦争が発生し、
台湾も危うい状況です。

将来日本で紛争が発生すれば、
子どもが巻き込まれるかもしれない。

それは絶対、
避けなければならないですよね。

私たち親世代もそうですが、
子どもにも歴史教育は必須です。

過去の歴史を学び、
将来の紛争を防ぐ意味でも。

別に平和主義者のつもりでも、
理想論を唱えるつもりでもない。

単純に紛争が嫌い。
紛争のない世の中で暮らしたいだけ。

キレイゴトなんて聞きたくない、
と言う方はここで離脱してください。

長くなりましたが、
パレスチナ問題について、
ここまで詳しく書かれた本はない。

紛争の一例を学ぶ意味でも、
ぜひ本書で歴史を学びましょう。

それでは本書の感想・レビュー、
ブログで紹介します。

皆様の参考になれば幸いです。

目次

第1部:何が起こっているのか?

第1部で参考になると思った箇所、
コチラです。

第1章:ユダヤ人とイスラエル人

P.22

・「聖書のある」始まり

<創世記12章1節>
・あなたは生まれ故郷、父の家を離れて、私が示す地に行きなさい

聖書の一節。
神がアブラハムに告げた内容。

この地はカナンと呼ばれ、
後にイスラエルとして知られる土地。

そしてイスラエルへ住み、
(途中省略)
紀元前1000年頃にユダヤ王国建設。

その後ローマ帝国の属国となり、
紀元前70年頃にユダヤ人は追放される。

ユダヤ人がイスラエルに帰還するのは、
そこから約2000年後の話になります。

第2章:シオニストの思想

P.38

・シオニズムとは、イスラエルにユダヤ人の祖国を再建することを目指す思想であり、運動である

ローマ帝国から追放されたユダヤ人、
苦難の歴史を歩みます。

世界各地で迫害され続けたため、
聖書に従いイスラエルに戻るしかない。

そこから生まれたのがシオニズムです。

つまり、
安住の地を望んでいたわけです。

第3章:ちょっと待て、ここには人がいる

P.48

・パレスチナには、われわれがパレスチナ人と呼ぶ人びとがすでに住んでいたのだ
・新たにパレスチナにやってきた人びとに祖国を奪われることは、忘れがたい悲劇である

約2000年の間、
イスラエルという国は存在していません。

そこはパレスチナと呼ばれ、
パレスチナ人が住んでいる土地です。

パレスチナ人の宗教はイスラム教です。

そこにユダヤ教のユダヤ人が来たら、
どうなるでしょうか?

土地を巡る争いになるのは、
目に見えてますよね?

これがパレスチナ問題であり、
現在まで続いています。

第4章:イギリス人がやってくる

P.54~69

・イギリスの三枚舌外交

<イギリスの三枚舌外交(概要)>
①1917年:バルフォア宣言
②1915年~1916年:フサイン=マクマホン書簡
③1916年:サイクス=ピコ協定

<イギリスの三枚舌外交(詳細)>
①パレスチナにおけるユダヤ人の民族的郷土の建設を支持する
②アラブの独立をイギリスが支持する
③戦後に中東をイギリスとフランスの支配地域に分割する

当時のパレスチナは、
オスマン帝国の支配下でした。

②パレスチナからアラブ独立、
①パレスチナでユダヤ人の郷土建設、
矛盾してますよね。

さらに、
③英仏で中東を支配するつもりだから、
本当に三枚舌外交は罪深い。

そして時は流れ、
1947年の国連総会で、
パレスチナ分割決議が採択されます。

ユダヤとアラブの2つの国家を、
パレスチナに作るという内容。

パレスチナ人からすれば、
納得できないですよね。

イギリスは何もできず撤退。
いまに至るまで責任取ってないですね。

第5章:イスラエルとナクバ

P.72

・1948年:イスラエルの独立を宣言→第1次中東戦争

パレスチナ分割決議をきっかけに、
パレスチナ全土で紛争が発生します。

そんな最中、
イスラエルの独立宣言が行われます。

パレスチナ人は当然反発し、
第1次中東戦争が始まります。

紆余曲折を経て勝利したイスラエルが、
分割決議よりも多くの領土を支配します。

パレスチナ人は土地を追われる形に。
これがパレスチナ難民です。

第6章:追い出された人びと

P.87

・新生イスラエルから逃亡した、あるいは追放された70万人のパレスチナ人はどうなたか?

近隣諸国に亡命したのですが、
難民キャンプに収容されました。

難民キャンプなので、
暮らしぶりは良くないです。

パレスチナ難民問題、
いまだに解決していません。

ユダヤ人とパレスチナ人が共存する未来、
正直見えないですね。

第7章:1950年代

P.99

・スエズ危機(第2次中東戦争)

1952年にエジプト革命が発生し、
ナセル大統領が誕生します。

ナセルがソ連と接近したことから、
英米はアスワンハイダムの出資を止める。

ナセルは報復として、
英仏が運営するスエズ運河を国有します。

また海上封鎖を実施し、
イスラエル船の動きを封じます。

そこで英仏イスラエルが組み、
シナイ半島に侵攻します。

これが第2次中東戦争です。

アメリカからの強い要請により、
イスラエルはシナイ半島から撤退。

しかし、
10数年後にまた戦争が起こるのです。

第8章:ビッグバン

P.111

・爆発(ひっくり返った世界、第3次中東戦争)

1967年にイスラエル空軍が、
エジプト・ヨルダン・シリア空軍基地に、
先制攻撃を仕掛けます。

制空権を握った後に地上侵攻し、
わずか6日で完勝します。

これが第3次中東戦争です。

イスラエルは一気に領土を拡大します。

第9章:激動

P.128

・エジプトのサダトの台頭とヨム・キプール戦争(第4次中東戦争)

エジプトでナセルの後を継いだのは、
サダト大統領です。

第3次中東戦争で奪われた、
シナイ半島の奪還が目標でした。

1973年にエジプトとシリアは、
シナイ半島とゴラン高原に、
奇襲攻撃を仕掛けます。

その日はヨム・キプール(贖罪の日)、
国全体が休暇日でした。

イスラエルは大打撃を受けましたが、
すぐに反撃して追い払います。

これが第4次中東戦争です。

その後、
1978年のキャンプ・デービッド合意で、
イスラエルとエジプトは平和条約を締結。

1979年には、
念願のシナイ半島が返還されます。

ここでイスラエルvsアラブ諸国の対立、
いわゆる中東戦争はいったん終了。

しかし、
パレスチナ問題は解決し
ていません

この先は、
イスラエル内での紛争が続きます。

第10章:振り落とす

P.153

・1980年代、イスラエルは占領地の締め付けを強化しはじめた→第1次インティファーダ

占領地とは、
ヨルダン川西岸とガザ地区です。

ユダヤ人入植地が広がり、
パレスチナ人はどんどん追いやられる。

当然パレスチナ人の不満はたまり、
1987年に民衆蜂起が発生します。

これが第1次インティファーダです。

イスラエルは武力行使で、
民衆蜂起に対応します。

民衆蜂起は収まったものの、
パレスチナ人の不満は消えない。

当然ながら、
パレスチナ問題も解決しませんでした。

第11章:イスラエルはラビンを待っている

P.175

・オスロ合意→ラビン首相暗殺

ユダヤ人入植地の拡大について、
イスラエルは世界中から批判されます。

この時期イスラエルの首相になったのが、
ラビンです。

ラビンはパレスチナの和平を考え、
1993年にPLOとオスロ合意に達します。

PLOとはパレスチナ解放機構、
指導者はアラファト議長です。

しかし、
双方の過激派は和平に反対します。

ラビンは過激派に暗殺されてしまいます。

歴史にifはないけれど、
和平が進んでいればどうなったか?

もしかしたら、
今日のイスラエルvsハマスはなかった?

第12章:賢明な希望が消えて

P.206

・シャロンによる神殿の丘訪問→第2次インティファーダ

神殿の丘は、
イスラム教指導者が管理する場所。

極右のシャロンが2000年に訪問し、
パレスチナ人の怒りが爆発。

これが暴動に発展したのが、
第2次インティファーダです。

これでは和平が遠のきますよね。

第13章:ブルドーザーの最後のサプライズ

P.225

・2007年:ハマスがガザ地区の支配権を握った

パレスチナには2大派閥があります。

1つはファタハ、
オスロ合意支持です。

もう1つはハマス、
オスロ合意拒絶です。

2007年のガザ地区選挙により、
ハマスが支配権を握ります。

イスラエルは分離壁を作り、
陸海空すべてを封鎖します。

ハマスはトンネルを掘り、
ガザ地区に物資を運ぶようになります。

イスラエルとハマスの紛争のニュースで、
もうご存じかもしれませんね。

和平がまったく見えない状態です。

第14章:民主主義の後退

P.228

・2009年:ネタニヤフ首相の再登板

いまに至るまで首相を続けているのが、
ネタニヤフです。

欠陥のある民主主義と評価されるほど、
ユダヤ勢力の強化を図ります。

和平は遠のくばかりです。

そして先日、
ハマスがイスラエルにミサイル攻撃。

今後どうなるか?
暗い未来しか見えないですね。

第2部:イスラエルについてこれほど話すのが難しいのはなぜか?

第2部で参考になると思った箇所、
コチラです。

第15章:地図は領土でない

P.244

・イスラエルやパレスチナ自治政府による公式の領土地図は、たいがいグリーンラインも、その相手方がその土地に実在する事実も示さず、代わりに不可分の国という夢想を描いている
・全部イスラエル、あるいは全部パレスチナなのだ

ちなみに、
考古学も紛争があるそうです。

ユダヤ人もパレスチナ人も、
この土地と深い結びつきがある。

なのに相手方の結びつきを、
否定するために考古学が利用される。

地図や考古学から思うのは、
和平は遠い夢なのかもしれません。

第16章:イスラエルのアラブ系国民

P.253

・公式には平等であるにもかかわらず、多くの面で、彼らは平等ではない

<例>
・別々の社会圏で、別々の学校制度を持ち、しばしば別々の地域とコミュニティで、別々に暮らす
・アラブ系イスラエル人はイスラエル国防軍の兵役につかない
・アラブ系イスラエル人への何気ない差別、侮辱的な待遇、尋問、空港のような場所での拘束

イスラエルの約1/5は、
非ユダヤ系の人種です。

しかし、
イスラエルの実態はユダヤ至上主義、
上記のように不平等です。

アラブ系の不満がたまるのも、
理解できますよね。

和平する気がないように見えます。

第17章:ラブ・ストーリー?

P.263

・世界の二大ユダヤ人集団は互いを「保険」と見なしてきた

<二大ユダヤ人集団>
・イスラエルの指導者:イスラエルをアメリカの外交政策の最優先事項としてもらう
・アメリカのユダヤ人コミュニティ:シオニスト事業とイスラエル建国への貢献が、アイデンティティにおける中心的な組織化原理

基本的なアメリカの立ち位置は、
イスラエル寄りですね。

ユダヤ人コミュニティの影響力、
アメリカでかなり強いなと感じます。

ただし、
イスラエルが極端な政策を取ると、
ユダヤ人コミュニティも支持しにくい。

今回のハマス侵攻で注目なのは、
イスラエル地上侵攻をどこまで支援か?

イスラエルが過剰な対応をした場合、
それでも擁護するのか離れるのか?

ラブ・ストーリーにも限界ありますよね。

第18章:入植地

P.284

・入植地は占領地にあり、より正確にはC地域にある

ヨルダン川西岸、
国際的にはイスラエルの占領地です。

ヨルダン川西岸は、
A,B,C3つの地域があります。

イスラエルはCのみ入植してますが、
Cは全体の約61%を占めます。

パレスチナ人はA,Bに住んでますが、
バラバラに点在し自由に行き来できない。

これがヨルダン川西岸の実態、
和平できると思えないですよね。

第19章:BDSについて語るときにわれわれが語ること

P.304

・BDS運動の文言

<BDSとは>
・B:Boycott(ボイコット)
・D:Divestment(投資撤収)
・S:Sanction(制裁)

<BDS運動の文言>
・アラブ人のすべての土地の占領・植民地化の停止、「壁」の解体
・イスラエルのアラブ系・パレスチナ系国民の完全な平等という基本的権利の承認
・国連総会決議194号が規定する、パレスチナ難民の故郷および所有地への帰還権の尊重、保護、促進

BDS運動の目的、
実は明確ではないそうです。

BDS支援者の大多数の目的は、
ヨルダン川西岸の支配を終わらせること。

しかし、
BDS運動が語るのはイスラエルを、
ユダヤ民族の祖国でない国に変えること。

前者だけでも現実は難しいのに、
後者はさらに非現実的ですよね。

和平へ道はなかなか難しい。

第20章:Aで始まる例の単語

P.320

・現状はあまりにひどく、そんなややこしく不完全な比喩を使うまでもありません

<Aで始まる例の単語とは>
・Apartheid(アパルトヘイト)

ヨルダン川西岸における、
パレスチナ人への対応をどう見るか?

入植者専用の道路や、
入植者のみトンネル移動の自由。

入植者はイスラエル法適用だが、
パレスチナ人は軍法適用。

差別がないと言う方が難しい。
和平できる気がしないです。

第21章:Aで始まるもう一つの単語

P.321

・イスラエルへの批判が反ユダヤ主義にまで高じたり、反ユダヤ主義の口実にされたりすることもありうる

<Aで始まるもう一つの単語>
・Antisemitic(反ユダヤ主義)

イスラエルの政策に批判
=反ユダヤ主義ではない。

本書にも書かれていますが、
その通りですよね。

でも、
反ユダヤ主義のように言われるのは、
イスラエル政策に問題がありすぎるから。

いままで書いてきた通り、
人種差別的な政策も多い。

和平は見えないですね。

第22章:中心地の赤い雌牛

P.326

・アメリカ人のおよそ1/4が福音派キリスト教徒
・そのうち80%が、ユダヤ人のイスラエル帰還と国家建設が「イエス・キリストの帰還が近いことを示す聖書の予言の成就」だと信じているという

聖書の文言を一言一句をそのまま信じる、
これが福音派だそうです。

上記の考え方、
イスラエルにとっては好都合ですよね。

私は無宗教なので理解できませんが、
宗教の恐ろしさを感じます。

和平も何もないですよね。

第23章:希望を持つ理由

P.333

・絶望のあまりこの本を部屋の隅に放り投げたくならないように、現在イスラエルに住む一般市民の話をいくつか紹介し、締めくくりとしたい

イスラエルの活動家3名の話が、
本書で紹介されています。

ここまで読んできて、
和平は正直もう無理と思わざるを得ない。

それでもあきらめずに希望を持ち、
活動する人の話です。

少しでも良くなることを、
祈るのみです。

まとめ

各章で参考になると思った箇所、
まとめました。

第1部:何が起こっているのか?

第1章:ユダヤ人とイスラエル人

P.22

・「聖書のある」始まり

<創世記12章1節>
・あなたは生まれ故郷、父の家を離れて、私が示す地に行きなさい

第2章:シオニストの思想

P.38

・シオニズムとは、イスラエルにユダヤ人の祖国を再建することを目指す思想であり、運動である

第3章:ちょっと待て、ここには人がいる

P.48

・パレスチナには、われわれがパレスチナ人と呼ぶ人びとがすでに住んでいたのだ
・新たにパレスチナにやってきた人びとに祖国を奪われることは、忘れがたい悲劇である

第4章:イギリス人がやってくる

P.54~69

・イギリスの三枚舌外交

<イギリスの三枚舌外交(概要)>
①1917年:バルフォア宣言
②1915年~1916年:フサイン=マクマホン書簡
③1916年:サイクス=ピコ協定

<イギリスの三枚舌外交(詳細)>
①パレスチナにおけるユダヤ人の民族的郷土の建設を支持する
②アラブの独立をイギリスが支持する
③戦後に中東をイギリスとフランスの支配地域に分割する

第5章:イスラエルとナクバ

P.72

・1948年:イスラエルの独立を宣言→第1次中東戦争

第6章:追い出された人びと

P.87

・新生イスラエルから逃亡した、あるいは追放された70万人のパレスチナ人はどうなたか?

第7章:1950年代

P.99

・スエズ危機(第2次中東戦争)

第8章:ビッグバン

P.111

・爆発(ひっくり返った世界、第3次中東戦争)

第9章:激動

P.128

・エジプトのサダトの台頭とヨム・キプール戦争(第4次中東戦争)

第10章:振り落とす

P.153

・1980年代、イスラエルは占領地の締め付けを強化しはじめた→第1次インティファーダ

第11章:イスラエルはラビンを待っている

P.175

・オスロ合意→ラビン首相暗殺

第12章:賢明な希望が消えて

P.206

・シャロンによる神殿の丘訪問→第2次インティファーダ

第13章:ブルドーザーの最後のサプライズ

P.225

・2007年:ハマスがガザ地区の支配権を握った

第14章:民主主義の後退

P.228

・2009年:ネタニヤフ首相の再登板

第2部:イスラエルについてこれほど話すのが難しいのはなぜか?

第15章:地図は領土でない

P.244

・イスラエルやパレスチナ自治政府による公式の領土地図は、たいがいグリーンラインも、その相手方がその土地に実在する事実も示さず、代わりに不可分の国という夢想を描いている
・全部イスラエル、あるいは全部パレスチナなのだ

第16章:イスラエルのアラブ系国民

P.253

・公式には平等であるにもかかわらず、多くの面で、彼らは平等ではない

<例>
・別々の社会圏で、別々の学校制度を持ち、しばしば別々の地域とコミュニティで、別々に暮らす
・アラブ系イスラエル人はイスラエル国防軍の兵役につかない
・アラブ系イスラエル人への何気ない差別、侮辱的な待遇、尋問、空港のような場所での拘束

第17章:ラブ・ストーリー?

P.263

・世界の二大ユダヤ人集団は互いを「保険」と見なしてきた

<二大ユダヤ人集団>
・イスラエルの指導者:イスラエルをアメリカの外交政策の最優先事項としてもらう
・アメリカのユダヤ人コミュニティ:シオニスト事業とイスラエル建国への貢献が、アイデンティティにおける中心的な組織化原理

第18章:入植地

P.284

・入植地は占領地にあり、より正確にはC地域にある

第19章:BDSについて語るときにわれわれが語ること

P.304

・BDS運動の文言

<BDSとは>
・B:Boycott(ボイコット)
・D:Divestment(投資撤収)
・S:Sanction(制裁)

<BDS運動の文言>
・アラブ人のすべての土地の占領・植民地化の停止、「壁」の解体
・イスラエルのアラブ系・パレスチナ系国民の完全な平等という基本的権利の承認
・国連総会決議194号が規定する、パレスチナ難民の故郷および所有地への帰還権の尊重、保護、促進

第20章:Aで始まる例の単語

P.320

・現状はあまりにひどく、そんなややこしく不完全な比喩を使うまでもありません

<Aで始まる例の単語とは>
・Apartheid(アパルトヘイト)

第21章:Aで始まるもう一つの単語

P.321

・イスラエルへの批判が反ユダヤ主義にまで高じたり、反ユダヤ主義の口実にされたりすることもありうる

<Aで始まるもう一つの単語>
・Antisemitic(反ユダヤ主義)

第22章:中心地の赤い雌牛

P.326

・アメリカ人のおよそ1/4が福音派キリスト教徒
・そのうち80%が、ユダヤ人のイスラエル帰還と国家建設が「イエス・キリストの帰還が近いことを示す聖書の予言の成就」だと信じているという

第23章:希望を持つ理由

P.333

・絶望のあまりこの本を部屋の隅に放り投げたくならないように、現在イスラエルに住む一般市民の話をいくつか紹介し、締めくくりとしたい

まとめ

第1部では、
イスラエルの歴史が学べます。

かつてパレスチナの地には、
ユダヤ王国が存在しました。

しかし、
約2000年前にローマの属国になり、
ユダヤ人は世界各地に追放されます。

2000年の時を経て、
ユダヤ人はパレスチナに戻り、
イスラエルを建国します。

しかし、
そこにはイスラム教を信仰する、
パレスチナ人が住んでいました。

パレススチナの土地を巡り、
ユダヤvsイスラムの対立が始まりました。

これが今日まで続くパレスチナ問題です。

歴史と宗教があまりに深すぎる問題、
解決の糸口は見えません。

第2部では、
パレスチナ問題の論点が学べます。

2000年前に追放されたユダヤ人、
世界各地で迫害されました。

2000年後にイスラエルが建国されると、
パレスチナ人が迫害されました。

やられたらやり返す?
歴史は繰り返す?

国連では解決できず、
頼みの綱の米国でも解決できない。

もう解決は不可能ではないか?
と個人的には思ってしまう。

でも、
何とか解決したいと願う人もいる。

パレスチナ問題は本当に難しく、
悩ましい問題です。

ハマスがイスラエルを攻撃し、
パレスチナ問題が注目されました。

ユダヤvsハマスの争いとは言え、
西側寄りの報道だとユダヤ=正に見える。

もちろん、
ハマス=正とは思っていません。

しかし本書を読めば、
ユダヤ=正とも思えない。

イスラエルの政策にも非があるし、
ハマスの攻撃も非がある。

何が正しいのかよくわからない。
正しいものがあるのかさえわからない。

では、
解決の糸口は何でしょうか?

おそらく当事者同士の意見を聞いても、
和平にはならない。

過去の出来事を棚上げし、
第3者が仲介するしかない気がします。

ユダヤとパレスチナの2国間共存、
これが一番現実的かなと感じますね。

1つの国でまとまったり、
どちらかを排除するのは非現実的かと。

パレスチナ問題の解決は難しい。
平和的解決を望める状況にない。

せめて私が願うのは、
第5次中東戦争に拡大しないことです。

少し無責任に聞こえるかもしれませんが、
これも現実的な話です。

第5次中東戦争になれば、
私たちの生活にも大きな影響が出ます。

たとえば、
原油価格の高騰が考えられますよね。

さらに恐ろしいのは、
台湾有事を引き起こす可能性があること。

米国目線で見ると、
現在2正面作戦に近い状態です。

2正面とはウクライナ&イスラエル。
コレだけでもかなりキツイ。

もし台湾有事が発生したら、
米国は3正面作戦になります。

3正面すべてを米国は対応できないし、
台湾有事だと日本も対応せざるを得ない。

生活に影響が出るのは、
中東戦争の比ではないと予想します。

このような悲劇を生まないために、
何が大切でしょうか?

過去の歴史を学び、
悲劇を未然に防ぐことだと思います。

未来の悲劇を防ぐには、
歴史から学ぶしかないのだと。

パレスチナ問題が注目された今回、
本書で過去の歴史を学びましょう。

過去はどうにもならないけど、
未来はどうすればいいのか?

どこかで線を引くなり棚上げして、
平和な世の中にできないか?

ぜひ本書で過去の歴史を学び、
未来の平和を考えましょう。

将来子どもが平和な世の中で過ごすか?
将来子どもが戦争に巻き込まれるのか?

すべてはあなたの判断と行動次第です。

歴史を学び、
平和な未来を子どもたちに残しましょう。

本書のお値段は2,860円、
本書はコチラ(↓)から購入できます。

イスラエル 人類史上最もやっかいな問題

お問い合わせ|子供へのお金の教育 (children-money-education.com)

この記事を書いたのは・・・

はるパパ

  • 小学3年生のパパ
  • 子どもの教育(世界一厳しいパパ塾?)、ブロガー、投資家
  • 投資の悪いイメージを払拭したい(難しい、怪しい、損する)

こちらの記事もおすすめ!