家庭の教育

【中学受験 渋幕の国語徹底攻略―傾向と解法―】感想・レビュー


はじめまして、はるパパです。

さて本日は、
コチラの本をご紹介します。

中学受験 渋幕の国語徹底攻略―傾向と解法―

下記のブログで少し触れましたが、
↑の本を読みました。

まだ小5ですが、
おそらく来年受験すると思うので。

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本書を読んで感じたのは、
「これ小学生が解くレベルなの?」

SAPIXのテストが易しく思えるほど、
渋幕の国語は難しい。

文章そのものが難しいし、
選択肢もかなり紛らわしい。

記述問題もあるうえに、
細かな文学史まで出題されます。

初見で太刀打ちできるハズがなく、
受験するなら対策は必須。

塾で渋幕対策があるなら、
できるようになるかもしれません。

でも、
過去問だけで対策しようとしたら、
おそらく難しい気がします。

なぜこの選択肢が正解なのか?
なぜこの記述では部分点なのか?

たぶんわからないけど、
この対策を怠ると合格は厳しい。

渋幕を受験するなら、
本書に目を通すのは必須ですね。

中学受験 渋幕の国語徹底攻略―傾向と解法―

個人的にオススメなのは、
第5章の過去問演習にチャレンジ。

渋幕の国語がどんなものか?
どれだけハイレベルなのか?

百聞は一見に如かず。
すぐにわかります。

渋幕の国語を知った上で、
他章の戦略を読むと良いです。

選択肢問題はどう攻略するのか?
記述問題はどう攻略するのか?
文学史問題はどう攻略するのか?

受験までに勉強すべきこと、
普段の学習で意識すべきことが、
よくわかります。

渋幕の国語の戦略、
他校の受験でも役立つと思います。

難関校になると、
記述問題の割合が増えてきます。

選択肢も難易度が上がるので、
渋幕の対策が必ず活きる。

渋幕を受験する人は、
きっと難関校も併願しますよね。

どちらも合格できるよう、
ぜひ本書をご覧ください。

小5以下の方は、
普段の国語の勉強に活かせます。

受験を意識して、
どのように国語を勉強すべきか?

採点時にどこを見ればよいか?
よくわかります。

塾の国語の点数も上がれば、
難関校受験も見えてきますよね。

それでは本書の感想・レビュー、
ブログで紹介します。

本書は第7章までありますが、
第7章はオリジナル問題演習です。

なので今回は、
第6章までのレビュー&感想です。

第7章については、
本書でご覧ください。

皆様の参考になれば幸いです。

第1章:渋幕の国語の出題傾向と攻略戦略

第1章で参考になると思った箇所、
コチラです。

P.16

<P.16>
・出題傾向の全体像

文章の傾向

①説明的文章:科学・哲学・社会問題など、多岐にわたる分野から出題。古い文章も見られる。
②文学的文章:近代文学・純文学・古典的な小説など、小学生には難解な文章も出題される。

文章の傾向、
上記のように書かれています。

両方の過去問を読んだけど、
個人的には①の方が難解に感じたけど。

①が難解に感じたのは、
読解するのに教養や知識が必要だから。

読書で教養を養ったり、
新聞/ニュースで社会問題に触れないと、
初見では理解できない内容も見られる。

逆に言うと知識や教養があれば、
読むこと自体はできますね。

出題形式の傾向

①選択肢問題:近年は抽象化された短めの選択肢が中心になっている。かと言って難易度が下がったわけではない。
②抜き出し問題:適切な部分を正確に抜き出す力が求められている。
③記述問題:短い字数制限付き記述(40字程度)から最大4行の自由記述までバリエーションに富んでいる。

出題形式の傾向、
上記のように書かれています。

試しに過去問を解いてみたけど、
①はかなり難しい。

サピックスオープンの比ではない。
相当な精読力と判断力が必要。

本文中から根拠を探すにしても、
傍線部の周辺だけとは限らないのが難点。

②は簡単なので割愛するとして、
③はSAPIXのBテキストで対策できそう。

第2章:設問別パーン攻略-A~B問題から逆算する得点戦略

第2章で参考になると思った箇所、
コチラです。

P.34

・設問の全体像と分類法

<ポイント>
①記述問題に多いタイプ:内容把握と言い換えがベース
②選択肢問題に多いタイプ:精読と照合による正誤判定

①単なる言葉の置き換えだけでなく、
文脈に即して意味を再構成する力が必要。

と書かれていますが、
まずは前半の置き換えができないと、
何も始まらないなと感じますね。

たとえば、
「○○はどういうことか?」という問題。

設問の○○に該当する●●が、
本文中に必ずある。

●●の置き換えをベースに、
さらに意味を再構築して書く必要がある。

SAPIXのBテキストで学習していれば、
自然と慣れますね。

曲者なのは②です。

選択肢の根拠が傍線部付近だけではない、
のは先ほど書いた通りです。

さらに、
×とは言い切れない△の選択肢が、
紛れているのもややこしい。

「最も適切なものを選ぶ」ので、
△より適切な○の選択肢を選ぶ。

×はわりと簡単にわかるけど、
△に惑わされないかがポイントですね。

第3章:記述問題攻略-型を使って、得点を積み上げる

第3章で参考になると思った箇所、
コチラです。

P.58

・基本の記述型-七つの「型」を使いこなす

<七つの型>
①心情型:背景+きっかけ+捉え方/思い+感情
②対比型:AはBだが、CはD
③共通点型:AとBは~という点で同じである
④変化型:はじめはAだったが、BによってCになった
⑤表面と内面の対立型:表面上はAだが、BためにCという気持ちを隠している/ごまかしている
⑥言い換え型:分割→置き換え・補足→再構成
⑦論理的展開:背景+きっかけ+現象・結果

記述問題で得点を伸ばしたいなら、
まず型を覚えて書くことですね。

記述のまとめ方に悩まなくなるし、
かつ採点者に伝わる文章になる。

SAPIXのBテキストの模範解答を見ても、
①~⑦のいずれかであることが多い。

私が子どもの宿題でよくやるのは、
模範解答の書き写しです。

模範解答を書いてみると、
①~⑦のどの型なのかすぐわかる。

それから子どもの記述と比較し、
どこが不足しているかを分析してます。

慣れてくると設問を見た瞬間に、
どの型で書くべきかわかるようになる。

文章は書かないと上達しないので、
まずは書くことから始めましょう。

第4章:選択肢問題攻略-迷える問いに、どう向き合うか?

第4章で参考になると思った箇所、
コチラです。

P.66

・渋幕の選択肢問題:正解を導くための解法プロセス

<解法プロセス>
①問いの確認
②自力で本文中から答えを考える
③選択肢の消去と比較検討

①は当然なので割愛しますが、
皆が意外とやらないのが②です。

選択肢問題を解く場合、
いきなり③をやっていませんか?

出題者が正解の選択肢を作る時、
その根拠は本文中に必ずあります。

つまり、
先に文中から答えの根拠が見つかれば、
その言い換えの選択肢を探すだけで良い。

この訓練をすると、
選択肢問題の正答率が上がりますね。

ただし、
それだけでは対処できないのが、
渋幕の選択肢問題です。

正解を導くためには、
さらに③が必要です。

Aの選択肢が正解、
B,C,Dは不正解のケースが多い。

選択肢を見抜く観点

A.言いかえ:本文中の語句と異なるが、意味が対応しているか
B.要素の不足:必要な情報が一部しか含まれていない
C.一部だけのズレ:前半は合っているが後半に誤りがある
D.言いすぎ・飛躍:本文の内容を過剰に一般化・断定している

B.Cの間違いは、
私の子どももやりがちです。

B△なのに○と判断したり、
C後半×に気づかず前半○で判断したり。

選択肢を見抜けるように、
普段から訓練が必要ですね。

第5章:過去問演習の戦略-本番に近づく”実践力”の鍛え方

第5章で参考になると思った箇所、
コチラです。

P.129

・選択肢の作成パターン

<パターン>
①本文を言いかえたもの:語句の一致より意味の一致に注目する
②反対内容型:正解と方向性が反対
③部分ズレ型:正解と似ているが、一部ズレ(主語/時/範囲/程度)
④論理ズレ型:本文中で対比・比較されていないことを選択肢で対比する(比較する)
⑤無関係型:本文と無関係
⑥引用ズレ型:本文の語句は利用しているが問いとズレ
⑦情報欠落型:書いてあること自体は正しいが、比較した時に情報不足
⑧言いすぎ型:必ずしも×とは限らない
⑨因果のねじれ型:因果関係がズレてしまっている
⑩すり抜け型:問いに対する答えになっていない

①が正解の選択肢です。

②以降は誤りの選択肢だけど、
やっかいなのは⑦です。

⑦も間違いじゃないけど、
比較すると①が正解になるパターン。

「最も適切」なものを選ぶため、
残念ながら不正解となるのです。

これを初見で見抜くのは難しいかも。
慣れが必要ですね。

⑧「だけ、のみ、すべて」といった、
限定・例外なしの選択肢です。

普通は不正解が多いけど、
渋幕では正解になるケースもある。

不正解の法則?を知らなければ、
惑わされることもないけど。

渋幕が求めているのは、
自調自考できる生徒。

文章と選択肢の精読ができないと、
合格できないようになってますね。

第6章:文学史攻略問題-渋幕らしさを読み解く視点

第6章で参考になると思った箇所、
コチラです。

P.159

・芥川龍之介を軸とした作家ネットワーク

<芥川龍之介の文学的影響>
・森鴎外:芥川龍之介の文学的基盤を築いた
・夏目漱石:芥川龍之介の師
・久米正雄:夏目漱石門下生であり親友同士
・菊池寛:芥川賞と直木賞を創設
・太宰治:芥川龍之介を尊敬
・坂口安吾:芥川龍之介の作品を愛読
・川端康成:芥川龍之介を尊敬
・三島由紀夫:芥川龍之介を尊敬
・井伏鱒二:芥川龍之介と太宰治の間の橋渡し役
・石川達三:最初の芥川賞受賞者

渋幕の文学史問題は、
芥川龍之介関連の出題が多いそうです。

芥川賞の創設者は誰か?
という問題も過去に出題されてます。

芥川龍之介を中心に、
文学史を学んでいくと良さそうです。

私もここまで知らなかったので、
勉強になりますね。

まとめ

各章で参考になると思った箇所、
まとめました。

第1章:渋幕の国語の出題傾向と攻略戦略

P.16

<P.16>
・出題傾向の全体像

文章の傾向

①説明的文章:科学・哲学・社会問題など、多岐にわたる分野から出題。古い文章も見られる。
②文学的文章:近代文学・純文学・古典的な小説など、小学生には難解な文章も出題される。

出題形式の傾向

①選択肢問題:近年は抽象化された短めの選択肢が中心になっている。かと言って難易度が下がったわけではない。
②抜き出し問題:適切な部分を正確に抜き出す力が求められている。
③記述問題:短い字数制限付き記述(40字程度)から最大4行の自由記述までバリエーションに富んでいる。

第2章:設問別パーン攻略-A~B問題から逆算する得点戦略

P.34

・設問の全体像と分類法

<ポイント>
①記述問題に多いタイプ:内容把握と言い換えがベース
②選択肢問題に多いタイプ:精読と照合による正誤判定

第3章:記述問題攻略-型を使って、得点を積み上げる

P.58

・基本の記述型-七つの「型」を使いこなす

<七つの型>
①心情型:背景+きっかけ+捉え方/思い+感情
②対比型:AはBだが、CはD
③共通点型:AとBは~という点で同じである
④変化型:はじめはAだったが、BによってCになった
⑤表面と内面の対立型:表面上はAだが、BためにCという気持ちを隠している/ごまかしている
⑥言い換え型:分割→置き換え・補足→再構成
⑦論理的展開:背景+きっかけ+現象・結果

第4章:選択肢問題攻略-迷える問いに、どう向き合うか?

P.66

・渋幕の選択肢問題:正解を導くための解法プロセス

<解法プロセス>
①問いの確認
②自力で本文中から答えを考える
③選択肢の消去と比較検討

選択肢を見抜く観点

A.言いかえ:本文中の語句と異なるが、意味が対応しているか
B.要素の不足:必要な情報が一部しか含まれていない
C.一部だけのズレ:前半は合っているが後半に誤りがある
D.言いすぎ・飛躍:本文の内容を過剰に一般化・断定している

第5章:過去問演習の戦略-本番に近づく”実践力”の鍛え方

P.129

・選択肢の作成パターン

<パターン>
①本文を言いかえたもの:語句の一致より意味の一致に注目する
②反対内容型:正解と方向性が反対
③部分ズレ型:正解と似ているが、一部ズレ(主語/時/範囲/程度)
④論理ズレ型:本文中で対比・比較されていないことを選択肢で対比する(比較する)
⑤無関係型:本文と無関係
⑥引用ズレ型:本文の語句は利用しているが問いとズレ
⑦情報欠落型:書いてあること自体は正しいが、比較した時に情報不足
⑧言いすぎ型:必ずしも×とは限らない
⑨因果のねじれ型:因果関係がズレてしまっている
⑩すり抜け型:問いに対する答えになっていない

第6章:文学史攻略問題-渋幕らしさを読み解く視点

P.159

・芥川龍之介を軸とした作家ネットワーク

<芥川龍之介の文学的影響>
・森鴎外:芥川龍之介の文学的基盤を築いた
・夏目漱石:芥川龍之介の師
・久米正雄:夏目漱石門下生であり親友同士
・菊池寛:芥川賞と直木賞を創設
・太宰治:芥川龍之介を尊敬
・坂口安吾:芥川龍之介の作品を愛読
・川端康成:芥川龍之介を尊敬
・三島由紀夫:芥川龍之介を尊敬
・井伏鱒二:芥川龍之介と太宰治の間の橋渡し役
・石川達三:最初の芥川賞受賞者

まとめ

渋幕の文章題、
かなり難しいですね。

説明的文章と文学的文章を見ると、
個人的には説明文の方が難しく感じる。

知識や教養がないと、
文章を読んでも理解できないかも。

日頃から読書をしたり、
新聞/ニュースに目を通すのも必要かと。

出題形式を見ると、
特に選択肢問題が難しいですね。

傍線部付近ではなく、
本文全体の根拠を照合する必要がある。

本文の根拠からで答えを作り出せれば、
正解に近づきやすい。

ただし渋幕の場合、
かなり紛らわしい選択肢も出題されます。

選択肢の型をある程度把握したうえで、
正解を見抜く精読力が決め手となる。

記述問題に関しては、
内容把握と言い換えが肝になりそうです。

本文中の対応語句を押さえ、
文脈に沿って再構築する必要がある。

SAPIXのBテキスト演習に似ているので、
子どもも慣れています。

あとは文章の型をもう少し覚えれば、
より得点アップが望めそう。

P.58

・基本の記述型-七つの「型」を使いこなす

<七つの型>
①心情型:背景+きっかけ+捉え方/思い+感情
②対比型:AはBだが、CはD
③共通点型:AとBは~という点で同じである
④変化型:はじめはAだったが、BによってCになった
⑤表面と内面の対立型:表面上はAだが、BためにCという気持ちを隠している/ごまかしている
⑥言い換え型:分割→置き換え・補足→再構成
⑦論理的展開:背景+きっかけ+現象・結果

文学史対策は、
芥川龍之介を中心に覚えることですね。

単発で覚えるより、
相関関係で学んだ方が覚えやすい。

本書内の関係図がわかりやすいので、
子どもに見せて学ばせる予定です。

P.159

・芥川龍之介を軸とした作家ネットワーク

<芥川龍之介の文学的影響>
・森鴎外:芥川龍之介の文学的基盤を築いた
・夏目漱石:芥川龍之介の師
・久米正雄:夏目漱石門下生であり親友同士
・菊池寛:芥川賞と直木賞を創設
・太宰治:芥川龍之介を尊敬
・坂口安吾:芥川龍之介の作品を愛読
・川端康成:芥川龍之介を尊敬
・三島由紀夫:芥川龍之介を尊敬
・井伏鱒二:芥川龍之介と太宰治の間の橋渡し役
・石川達三:最初の芥川賞受賞者

全体的な感想としては、
渋幕の国語はハイレベルです。

小5の現時点では、
おそらく太刀打ちできないでしょう。

でも渋幕の国語攻略を見ていると、
普段の国語学習に活かせる点も多い。

選択肢の見極めとか、
記述の型とか。

SAPIXのBテキスト学習時に活かせば、
自然と国語の成績も上がりますね。

そして来年の受験時に、
国語で好成績が取れれば何よりです。

今回ご紹介したのはほんの一部。
本書にはさらに細かく書かれています。

渋幕を受験予定の方は、
いますぐ本書をお買い求めください。

渋幕の国語で好成績を残せれば、
合格にグッと近づきますね。

難関校の受験対策にも役立つので、
他校受験の方もぜひご覧ください。

本書のお値段は1,760円、
本書はコチラ(↓)から購入できます。

中学受験 渋幕の国語徹底攻略―傾向と解法―

お問い合わせ|子供へのお金の教育 (children-money-education.com)

この記事を書いたのは・・・

はるパパ

  • 小学5年生のパパ
  • 子どもの教育(世界一厳しいパパ塾?)、ブロガー、投資家
  • 投資の悪いイメージを払拭したい(難しい、怪しい、損する)
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